イタリアのクリスマスその1
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A natale con i tuoi , a Pasqua con chi vuoi
ア ナターレ コン イ トゥオイ   ア パスクア コン キ ヴォイ

なんてことわざがあります。その意味は「A natale(クリスマス)は家族と

A Pasqua(復活祭)は好きなひとと」なんてことになっています。ちょっと、
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ひょっとしたら、ことわざではなくこの時期良く聞くフレーズだったのかもしれません。

カトリックの国、総本山でもあるイタリアではA nataleナターレ(クリスマス)は

宗教上日本人にとってのお正月やお盆に当たるのかも知れません。もちろん

カレンダー上は25,26日と休みになりますが。25日は午前中普段めったに行かない???

教会に家族全員でミサに出かけます。  このことは日本に置き換えると初詣かもしれません。

だってほら普段神様仏様に無縁な人々がいっぱい神社にでかけるでしょう。そっくりだと思いませんか?

その後親子三代に渡る大家族が集まり大お食事会

の始まりとなります。地方ごとに典型的な料理がありそれを家族みんなで作り、又は

持ち寄ったりして饗宴を楽しむと言うことになります。例えばおばちゃんの作った

「赤いサーディン」  オイルサーディンのフィレの部分をヴィネガーで洗ってトマトソース

で合えたものなど。  でも日本の「おせち」のように必ず決まったものがあるわけではないのです。

実際のところ家庭ごとに得意な料理を作ったり持ち寄ったりするようですよ。

クリスマスのお菓子といえばパネトーネかな。つまり砂糖漬けの

フルーツなどが入った直径20〜30センチの釣鐘状のスポンジケーキ?のこと。普段は
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お店で見ることはないのですが、この時期になるとあっちこっちのお店にズラリと並び

ます。お値段は¥1000前後です。形からスポンジケーキなんていいましたけど製法から言えば

パンといったほうが正確なのかも知れません。普通のケーキと違うところはやたらと日持ち

のするところでしょうか。一ヶ月くらいもってしまいます。

さてその理由は・・・・ 起源はミラノ近郊と言われていますが、パネトーネの名前はパネトーネ菌に由来しています。

この菌は子牛の腸内から採取され、これを小麦粉と混ぜて培養して作り上げた天然の酵母なのですが

これが又北イタリアの特定の地方でないとなかなか育たないといわれており、たとえば日本で培養しようと

すると相当高度な職人的技術を必用とするらしいのでです。

さて核心のこの菌の特性はというと保水性・防腐性・防菌性に優れ、酸性が強く、乳酸菌と共生しているためか

長期保存が可能なものとなります。また、乳酸菌が働くことによって独特の風味のある

柔らかな口当たりを生み出す事となります「アスティスプマンティ」のような甘口の

デザートワインによくあいます。  ちなみに「スプマンテ」とは「ドイツのゼクト」「フランスのシャンパン」に当たる

イタリアの発泡性ワイン(スパークリングワイン)のことです。

聞くところに拠ると最近では伝統的なドライフルーツ入りだけでなくさまざまな種類があり

チョコを使ったものとか中にはほんとにスポンジを使ったものまであるとのことです。

伝統ってそのまま全く同じものの継続ではなく時代とともに変遷していくものなのでしょうね

しかしこの時期どこに行ってもこれが(パネトーネ)が出て

来るので人によってはクリスマス前に飽きてしまってなどと言うことが起こるのだとか?




   イタリアのクリスマスその2

さて、日本ではクリスマスが大盛り上がり、お正月は家族でお雑煮なんて

パターンとしたら、イタリアではクリスマスは家族で、大晦日から元旦に架けて

は夜通しダンスで大盛り上がりなんて違いを少し話したかもしれませんが。

実はイタリアはカソリックのお国なので本当はクリスマスなどないのです。

クリスマスってもともとオランダの民間伝承がアメリカに伝わり今日の形になったの

ですからイタリアには逆輸入された訳です。大体イタリアにはトナカイなんぞ住んで

居るわけないし。そのもともとの本人とされる聖ニコラスなどその存在の不確かさ

から教会暦から削除されたとか、とまあそんな夢を壊す事がありまして。ともあれ

今やイタリア人も嫌いではないようでサンタさんをBabo Natare(ひげのおじいさん)

と呼んで親しんでいるようですよ。親は子供が可愛いし!これを業者がほっとくわけが

ないでしょう。そしてイタリアにも民間伝承があって一月何日か分かりませんが同じ

ようなものが有りました。魔女だったかなんだかが子供たちにお菓子を持ってくる

のです。そりゃあ子供たちにとってはプレゼントは何度貰っても嬉しいのは!

万国共通ですよね。ほんとに・・・・・・・・・・・・

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僕の友人の中でもこういったツリーを置いている家はまれだったと思います。

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 スウェーデンのクリスマスとバイキング?


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