Chiacchirata(雑記ノート)
イタリア料理・食材の「あれこれ」



イタリアにおけるお米とは

イタリアにお米が入ってきたのは16〜19世紀ごろなんだそうです。何でも
当時はスパイスとして入ってきたらしくそれはそれは高価なものだったそうで
王侯貴族しか使えなかったらしいです。そういえばRisotto Alla Miranese
といえばサフランを使ったミラノ風のリゾットのことなんですがこれが当然
ながら黄金色をしていることからそういった人々が好んで食べたんだとか。
という話は聞いていましたから・・・なんだか納得。

イタリアにはお米の品種がたくさんありますがいちばんポピュラー
なのが「カルナローリ種」でしょうか。スペインのパエリアに使うインデカ米ではなく
どちらかといえば日本の短粒種に近いと思います。

北イタリア ロンバルディアの平野では ポー川 が流れていてお米の生産が盛んで
信濃川が流れている新潟のようです。もちろん生産量はヨーロッパで一番です。

どうしてもお米を炊いて食べたいなんて思ったときには農家まで買いにはしったり
しました。そして炊き込み御飯などを作って食べていると友人達がきて
興味津々で食べたそうにしているから「食べていいよ」
っていうとみんな喜んで食べたもんです。
日本のリゾット「Rrisotto Japonese」だよなんていって好評を得たことが
懐かしく思い出されます。

最近になって結構イタリア産米がスーパーで、あるいは本やネットの中でも
よく見るようになりました。でもなんだか結構なお値段がついていて
馬鹿らしくなります。日本のお米で十分リゾットなんかできますよ。

kuri-kinoko-rizo.jpg
くりときのこの リゾット


さて、現在のイタリアではお米はヘルシーの代名詞のように使われていて
食品だけではなく化粧品にも使われているそうです。
健康に気をつけている人ほどお米料理を好んで食べているんだとか
聞くにつけ日本もイタリアも健康にいいとか言うとみんな飛びつくもんなんですね。

kaisensafran-risotto.jpgkaki-risotto.jpg
ヴィヤベースのリゾット              牡蠣のリゾット


イタリアでのお米の使い方は皆さんご存知の *スープっぽいリゾット
(前述のミラネーゼなんかがその分類です。)、普通のリゾット
、ピラフ、お米のサラダ(時々当店でも出ますね!)、チキンの詰め物として
、あるいはガルニとして使いますね。

sarariso3.jpg
お米のサラダ

余談ですが
スペイン系ならばアロスコンレーチェ(お米のデザート)として、北欧
スウェーデンではお米を牛乳でおかゆのように炊いてジャムを乗っけて
食べていましたっけ。





イタリアにもお醤油があるんです。

あまり知られていないかもしれませんが、イタリアにもお醤油(魚醤)があるんです。

もっと言えば、世界中にあります。たとえば、日本でよく知られた魚醤は秋田の「しょっつる」

(材料は多分ハタハタ)富山の「いしる」(材料はイカ)などがあります。

只、昨今では日本各地で地域お越しや産業廃棄物の利用ということでほんとに各地で

魚醤が作られており他にもいっぱいあります。それから本来の素材を使うのではなく

「いわしのいしる」などという製品まで誕生しています。

東南アジアではタイの「ナンプラー」ベトナムの「ニョク・マム」などが有名ですね。

他に中国では魚露(ユイルー)あるいはヨーロッパの「リクァメン」なども知られています。

あとユーゴスラビアの友人に招待されたときにイカの丸ごと煮のようなものが出てきましたが

あれもまさしく魚醤を使った料理で日本の煮魚が思い出されました。しかし残念ながら

このとき調味料の名前を聞くことをほかの事に気をとられ忘れていました。


さて、魚醤ガルムの歴史は塩の精製よりも古いと聞きました。

ポンペイ時代に始まった漁醤(材料はかたくちいわし)作りが

1度は絶滅しましたが南イタリアカンパニア州

アマルフィ海岸にある チェターラという町のみで Colatura 「コラトゥーラ」

という名前で生産されているようです。

Colatura
colatura.jpg

ほとんどはこの土地で消費されているようで北イタリアの僕の友人たちからその話を聞くことも無かったし

彼らの家で又レストランで見ることはありませんでした。現在の一般家庭あるいはイタリア全土で

標準的に使われているといった調味料ではないのです。それ故日本でもそれ程知られていないのでしょう。

一方でこんなことを言う人もいます。

それは16世紀にトマトが輸入されて料理に盛んに使われるようになったことで、

それまではアンチョビや魚醤に頼っていた

ものがトマトに取って代わられたってこと のようだそうで・・・・・

トマトが入る前は料理の色彩が黒っぽく地味だったけれど、

それがトマトに代わることで一気に鮮やかな色彩になりバリエーションが

増え現在のイタリア料理に発展したのだとか。

使い方は、煮魚にする時や、パスタソースを作るときに少し落とすとか塩分を

注意して使えば日本のお醤油とさして

変わらない使い方が出来るのかなって思います。

当店では素材からフォン(だし汁)をとってそれをソースベースとしていますので今のところ

あまり必要性を感じないのでたまにしか使っておりません。



ニョッキ(イタリア語:gnocchi(複)、gnocco(単))は古代ローマの時代から

ニョッキとはローマ時代から食べられているパスタの一種です。日本で言えば蕎麦掻(そばがき)やすいとんに

あたるといえばなんとなく伝わるかもしれません。基本的な材料はジャガイモ、やカボチャなどの野菜と

小麦粉と水です。  一方でイタリア料理はみんなそうですがバリエーションが豊富で卵を入れたりバターを

入れたり,パルミジャーノのような粉チーズや、あるいはリコッタチーズなんかを入れたものもあります。

スパゲッティなどのパスタと大きな違いはあまり練ったりしないでで作ることでしょうか?

なぜかって言うと、こしを作る必要がないからです。ですから造る時は出来るだけ練らないことを念頭に

作業を進めることが肝心です。

下の画像は作業工程の一部です。

nyocco.jpg   nyocchi.jpg
左の画像はジャガイモをゆでてマッシャーでつぶして小麦粉、卵、塩を合わせて一旦ひとつにまとめた後

楕円形にして5等分に切ったもので、右側画像の下は そのひとつを棒状に伸ばしたものをさらに2cm巾にスケッパーで

カットしたものです。  右側画像の上はそれをナイフの背を使って溝をつけたものですがお解かりいただけますでしょうか?

こうすることでソースとの絡みを良くする訳です。

日本でニョッキを手作りでお客様に出すとだいたい「こしがない」とおっしゃいます。

そりゃあそうですよね!  そういうものを意図して造っているのですから。

そんな訳で、どうしてもってことでニョッキをお出しする時はゆでて一旦氷水に落としニョッキを締めることに

しています。そのことでもっちり感をだしています。

その後、温かいものを出すのであればさっと暖める程度に湯がいてからソースと合えることに

しています。

nyocchi-tomato.jpg
ニョッキのトマトソース








イタリアのハム

イタリアにはいろんな種類のハムがあります。ここで言うハムとは広義での塩漬け肉

のことと考えてください。代表的なものを列記してみましょう。

1:Prosciutto crudoプロシュートクルード          皆さんの好きな生ハム          .
2:Prosciutto cottoプロシュートコット     加熱したもの。たとえばロースハム、プレスハムなど
3:Pancetta      パンチェッタ         豚ばら肉の塩漬け乾燥したもの。当店でも自家製
                              で造り料理につかっていますよね!ご存知でしたか?
4:Salame          サラミ         日本ではおつまみとしてご存知ですよね。      .
5:Speck        スペック            アルト・アデェジェ地方のスモークハム       .
6:Coppa        コッパ            豚肩ロースを使ったハム               .
7:Mortadella     モルタデッラ                角切りの豚の脂を散らしたソーセージ
8:Zampone      ザンポーネ          豚足をくりぬきひき肉を詰め込んだソーセージ?
9:Lardo         ラルド               豚の背脂の塩漬け               .
10:Guanciare     グアンチャーレ         豚ホホ肉を塩づけ乾燥したもの          .


などと本当に地方によっていろんなものがあります。

ところで最近イタリア、ヨーロッパ、日本で注目されているのが9番目のラルドでしょうか。

豚の背脂にハーブと塩を塗りこんで長期間熟成させたものなんですが、その昔脂だけで造られてい

たため貧乏人の食い物とされてきましたが、近年イタリア、ヨーロッパのグルメ達に 

人気になっているのだとか・・・・

何でもローマ法王がコロンナータ村を訪れたときに献上して法王が絶賛したことをマス

コミが伝えたことで一気にその名が広まったとか言う話を聞きました。

土地によりラルドの作り方はさまざまらしいのですが、ここコロンナータ村では良質な大理石の中に入れて

熟成させることが特徴なのだとか言う話です。というのもこのコロンナータ村は良質な大理石の産地

なのです。何でも山全体がマルモ(大理石)でできておりローマ時代から砕石の村だったそうです。

その時代の職人さんの常備食品ってとこでしょうか。実はかの有名なミケランジェロも一時住んでいたことも

あるらしいですよ。そうそう小さな村ですから当然ラルドの生産も限られておりその量はすくないのだそうです。

しかし実際には流通しているラルド・ディ・コロンナータははるかにその量を凌ぐのだそうです。

lardo2.jpg

越の寒梅や魚沼産コシヒカリの流通量が生産量をはるかに超えているなんてことと似ていますね。

しかもコロンナータ村では1K¥1700くらいらしいのですが流通経路でかなりの高値に跳ね

上がってしまうという事態にもなっているようです。このあたりも「越の寒梅」に似ています。

だからといってじゃあラルド・ディ・コロンナータだけが最高なんでしょうか?

ヴァッレ・ダオスタ州のある工房で造られているラルドも相当にレベルが高い

という話も聞きますからね・・・・・







               地中海式ダイエット       dubro4.jpeg

実は最近当店のお客様で「この店に来て食事をした日は必ず体重が落ちている」っておっしゃる方々が

いらっしゃいます。    その方々は来店されるとパスタの他いろいろとご注文なさいますのでどちらか

と言えばいっぱいお食べになるほうなのです。

私もなぜだろうっていろいろ考えたのですが・・・・・それはやっぱり食材にあるのかなって考えています。

そこで、

昨今よくメディアに取り上げられている「地中海式ダイエット」を取り上げてみましょう。

簡単に言ってしまえば昔から地中海沿岸地域で、或いは特に南イタリアでの昔ながらの食生活を取り入れた

健康増進のためのプログラムのことです。

日本でも野菜を中心とした伝統食が見直されていますよね。同じような考え方かも知れませんが、決定的

な違いがあります。それは日本の伝統食はほとんど油を使わないのですが、逆に地中海式はオリーブオイル

をよく使います。むしろこのオリーブオイルこそが健康によい影響を与えていると考えているのです。


それは先進諸国で問題になっている心筋梗塞をはじめとした心臓

病がこの地域南イタリアで著しく少ないことがきっかけとしてあるようです。

その調査、食習慣と心疾患やその発症率の因果関係解明は

アメリカミネソタ大学の博士によってなされました。

その結果摂取している脂肪の量が問題なのではなくその質が問題なのだという結論に至ったのです。

アメリカや北ヨーロッパでは肉の脂肪やバターが主だったのに対して地中海沿岸地域ではオリーブオイル

が、或いは魚類のオイルが中心となっていることに行き着いたのだそうです。


さて、ではいったいその伝統食とは具体的にいったいどんなものなんでしょうか?

1:たまにの赤身の肉は脂肪を取り除いて食べる。よく食べるのは鳥やウサギなどの低脂肪の肉、

    これをうまく調理する。
rotolo1.jpeg

2:料理にお砂糖を使わない。甘味はフルーツや蜂蜜などから取る。                   .

3:特に南イタリアはよく魚介類を食べます。                                 .
                                     ravioli0.jpeg
4:卵は食べ過ぎない。                                              .

5:低脂肪の乳製品を多く取る。たとえばリコッタやモッツァレッラのようなチーズなど。         .

6:いつも思うのですがほんとによく野菜をとります。そのほか穀類、まめ好きですし、果物も豊富です。

    パスタ類は白米ご飯やうどんより消化吸収が穏やかで、

食後の急激な血糖値の上昇を和らげるようです。

7:そしていつも食卓の傍らにはオリーブオイルがあり、とてもよく使います。                .

8:ワインを一日少々                                                .

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イタリア人は食べることをとても大事に考えています。

彼らはよく人生の楽しみをこんな風にくちにします。

Mangere(食べる)、  Cantare(歌う)、   Amore(愛する)ってね!
マンジャーレ        カンターレ         アモーレ

ワインを飲みながらゆっくりと食事を楽しむ。このことが結果としてさまざまな食材を摂取することになり

彼らの健康を支えているのではないんでしょうか・・・・・





Pesche ripieneぺスケ・リピエーネ(詰め物をした桃)

今年も桃の出回るシーズンになってきました。Pesche ripieneというデザートを紹介しましょう。

簡単に言えば桃の中にアマレッティのピュレを詰めたドルチェ(デザート)です。

そしてアマレッティとはイタリアのクッキーでアーモンドと杏仁の香りが付けられています。

実はこのアーモンド、杏仁という果実は桃と同じ種類の植物だったのです。

ですから、一見いがいそうなこの組み合わせでも合わないはずはないのです。

残念ながら、日本にはアマレッティというクッキーはないので同じものは造れませんが。市販の

ものを使って造ってみてはいかがでしょうか?   レシピーを公開しましょう。

Ingrediennti(材料)
    桃                  3個
    クッキー              7個
    グラニュー糖         大さじ 2
    卵黄                1/2
    ココアパウダー      小さじ  2
    バター               適宜

Ricettaリチェッタ(造り方)

1・桃を半分に切り、種を取り除く。タネのあなの部分より少し多めに詰め物をしたいので、気持ち

穴をくりぬきましょう。もちろんくりぬいた果肉は取っておくます。

2・フードプロセッサーにクッキーを入れ、くりぬいた果肉、グラニュー糖、ココア、卵黄を加えて

  ピュレー状になるまでまわす。

3・バターを塗った器に半割りにした桃を並べてタネを抜いた穴に2.のピュレを詰める。

4.180℃のオーブンで約40分くらい焼く。焼きあがったら放冷して粗熱を取る。

当店では例年桃はそのままコンポートに仕立ててお出ししていますが

  イタリアではこんな「詰め物をした桃」なんてメニューもあるのです。

momoconport.jpg
当店でお出ししている桃のコンポート





さくらんぼ
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さくらんぼの季節です。スーパー、市場では売り場面積がぐんと広がりました。

さくらんぼといえばドイツにいた頃ホテルの庭に大きなさくらんぼの木がありました。幹の直径が30cmくらいは

あったと思います。日本のさくらんぼのような赤い実ではなく、

いわゆるアメリカンチェリーとか言われているものです。  日本人ってさくらんぼがすきですよね!

また大変高価なフルーツの代名詞のようなものですけど、ドイツではさくらんぼ自体が

そんなに特別高価で人気ということもなかったような気がします。ただ夏になると

教会の近くのアイスクリーム専門店の手作りアイスが有名で、そのなかに入っていましたが・・・・・

かなり高価なアイスクリームで、今の価格に直せば¥1500〜¥2000

位のとても良いお値段でしたから。最もドイツ人サイズでほんとにタップリな量でしたけど。

日本のさくらんぼは多少小さめですが赤い色が美しくて見た目大変可愛いからでしょうか・・・・ほんとに愛されて

ますよね!  お値段が高いのが「 玉に瑕」とでもいいましょうか、それ故毎年盗まれたなんてニュースが

この季節必ずといっていいほどテレビの画面を賑わします。

さてさて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「アメリカンチェリーの赤ワイン煮」なんてメニューもありますが日本のさくらんぼはあまり加工

したりしないでそのままのほうがきれいですし美味しいようです。





3月13日(木)仕込みました。
自家製カラブリア風パンチェッタ
pancetta.jpg
まだ全体にしっとりとしていて水分を感じさせます。

パンチャを直訳するとお腹になります。つまりパンチェッタとはお腹の部位のお肉のことです。
ようは、ばら肉のことなんですが、これを塩でまぶして水分を飛ばしつつ熟成させたもののlことです。
当店のものはカラブリア風式のパンチェッタを仕込んでいます。使えるようになるには
3〜4週間かかります。カルボナーラやアマトリチァーナなんかにいいですよ。




Valentine バレンタイン

今年も2/14日が近づいてきました。いわずと知れたバレンタイン・・・当店では

既にコースを組んで準備は出来ていますが毎年のようにどなたからかその由来を

聞かれます。            諸説あるようですが

・・・西暦3世紀くらいローマでは派兵の為の若者がなかなか

集まらず問題となっていました。皇帝は若者が恋人や妻や大事な人と離れるのを

嫌がって集まらないと考えて結婚することを禁止しました。そんな中でValentine

(バレンタイン)と言う一人の地方の司祭がそんな若者を不憫に思い隠れて結婚

させていました。そのことが皇帝の知るととなり結局彼は処刑されてしまいます。

自分の命を犠牲にしてまでか神の愛を伝え実践したバレンタイン・・・・・・・・・・・

さあて そんなこんなことが有りまして   時は流れ・・・・・・・

5世紀になって当時の教皇が若者の風紀の乱れに憂えてそんな聖人バレンタイン

を守護神とした新しい行事により若者たちに聖人に習った生き方をするよう励ました

のが始まりとか・・・・・・・・・・・・・・そんな風に聞きましたけど・・・・・・・・・・・・・・・


イタリアにおけるバレンタインは日本とどう違うの?などと良く聞かれますのでちょっと

触れたいと思います。先ずチョコを送るなどと言う風に送るアイテムが決まっているわけ

ではないようです。それともっと決定的に違うのは女性が男性に送ると決まっている訳でも

ないようです。ですから、男性が女性にお花を送ったり、ジュエリーを送るなんて事も多い

ようですよ。もちろんレストランを予約してそこでお相手にregaro(レガーロ)プレゼントを

渡すわけです。「日本では女性だけが送るんだよ」などとイタリア人に言うとRagazzaラガッツア

(女の子)は「ひどい」などといい    Ragazzoラガッツォ(男の子)は羨ましいなどとのたまうのでした。






食のエミリア ロマーニア州

西にアペニン山脈、東にアドリア海を持つイタリア エミリア ロマーニア州は

肥沃な平野が広がり、豊かな自然環境に恵まれています。

南部のレッジョ・ネレミリア

周辺では、酪農が盛んで、日本でも有名な硬質チーズ、チーズの王様、

パルミジャーノ・レッジャーノを生産しています。銀行からお金を借りるとき

にこのチーズを担保に差し出して融資を受けることが出来るという代物です。

又モデナの伝統料理ザンポーネ、発泡性赤ワインのランブルスコなど食通には

たまんない地方なんだとか。

emiriaromania.jpg
イタリアでももちろん酪農家直営のお店は人気で一般のお店ではなかなか

買えない出来立てのモッツァレラチーズや柔らかい半生のパルミジャーノ

チーズも買うことが出来ます。

モデナといえば日本ではバルサミコ酢があまりにも有名ですが、先ほど

あげたザンポーネ(Zampone)という料理は豚の前足をくりぬき挽肉を詰めた

名物料理が有名なんです。これをボイルしたものに相性が良いとされている

レンズマメ、あるいは他の豆類、ポレンタ

マッシュポテトを添えて提供します。

zampone.jpg

話は戻っちゃいますがエミリアロマーニアの料理は、詩人ダンテの時代から

イタリア全土に影響を与え、それ故彼らは自分たちの料理に誇りを持って来たのだとか。

食材の一部を紹介しましょう。

パルマの生ハム、フェリーノサラミ、ボローニアのモルタデッラ(ソフトチーズ)

ズィベッロのクラテッロ(塩漬けにした豚肉の一種)、

ピアチェンツァのコッパ(豚の首肉を塩漬けにしたもの)などいろいろありますねえ。

ここの料理の最大の特徴はタリアテッレやタリオリーニなどのフレッシュパスタと

アニョロッテやラビオリなどの詰め物入りパスタです。

日本では昔から最もよく知られたラグー・アッラ・ボロネーゼ(ミートソース)

なんてもここが生まれ故郷って訳です。もともと豚肉と子牛の肉ををハーブとワイン

で調理したものなんです。


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いちじく

昔は田舎ならどこの家庭にもありました。僕の実家もそうでしたが

最近の子供たちはあまり食べないためか、又、木がケッコウ大きくなるので

邪魔になったのか、どこの家でも切ってしまった

ところがほとんどのようです。

ヨーロッパでは「知恵の木の実」と呼ばれ日本では「薬の木」と言われてきました。

さて、その原産はアラビアでBC.3000年ころには栽培されていた様

です。日本には江戸時代に入ってきました。

主産地は愛知県です。かつて、若きころ愛知県安城市で生活したことがありました。

みなさんご存知かどうか分かりませんがクラボウ(倉敷レイヨン本社)の在った

町です。この町が最大の主産地のようです。

注目すべきは不老長寿の果物といわれるほど、実も葉も薬効と栄養価が高い

果物ということです。

ichijiku.jpeg

食物繊維のペクチンを含んでいて腸の働きを活発にする              .

一日に2〜3個食べると便秘に効果あり。                        .

酵素を含んでいる実は消化作用を促進させるので、お酒を飲んだ後に食べると

二日酔いになりにくいと言われている。

炎症を抑える働きがある                                  .

痔に良いとか。                                      .

のどの痛みを抑える。                                   .

黄疸の治療にも効果があるそうです。                          .

カリウム、カルシウムが多い                               .

などと・・・したがってアルカリ食品であることもあり最近では

健康と美容に関心のある方に特に好まれているのだとか。

また古来中国では漢方にも使われて来たようです。


* そうそう、ただし注意点があり以上の効果は熟した実を食べての話で

未熟な実を食べると効果なしという事ですからご注意ください。

白きくらげ
sirokikurage2.jpg
成分的には食物繊維とカルシウムを多く含んでいる。

薬膳では滋養強壮、貧血、肌を潤す効果があり美肌に良いとされている。

又、中国では不老不死の食材とされてきて、採取される量が少ないため

高級食材であったが原木や菌床を使って栽培されるようになったため

一般にも使われるようになったようです





時々夏のような日差しを感じる今日この頃です。市場にもそろそろズッキーニ
の出回る季節になってきました。そこでこんなメニューのご紹介
Parmigiana di Zucchine(パルミジャーナ・ディ・ズッキーネ)
パルマ風ズッキーニ

日本語訳でパルマ風となっていますが実はパルマの料理ではありません。

ナポリの料理なんですがパルミジャーノ・レッジャーノをタップリ使うので

こういう名前が付いたようですよ。

普通パルマ風と付くとナスを使うことが多いのですが、ズッキーニも

使いますので試されてはいかがでしょうか?

今回は参考のRiccettaリチェッタ(レシピー)を紹介しましょう。

Ingredientiイングレディエンティ(材料)                            .

ズッキーニ                    4本        .

パルミジャーノ(粉チーズ)       大さじ山盛り3〜4    .

モッツァレラ  1個    、 バジル    2枝 、 卵・・・2個

塩、あげ用オイル、小麦粉・・・適宜

Prepzrazioneプレパラツェオーネ(作り方                          .

1・ズッキーニは5mmの厚さに輪切りにする。小麦粉をまぶしてオイルで揚げる。

  ペーパーにとり油を良く切る。

2・オイルを塗ったグラタン皿にズッキーニを並べ、パルミジャーノ、ダイスに切った

  モッツァレラ、バジリコの葉の順に重ねる。これを2〜3回繰り返します。

  表面がズッキーニで終わるようにします。

3・塩で調味したとき卵をまわしかけ180℃のオーブンで20分くらい焼きあげます。


最近、時々「ズッキーニの調理はどうするの?」なんてことを

聞かれるので一例を挙げてみました。

まあ、気が向いたら参考にしていただけたらと思います。



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ビン長マグロとアボガドのタルタル    ¥400
このところ小型のマグロが近海であがっています。これはそのうち
ビン長マグロを使ってアボガド、ケーパーアサツキとあわせタルタルにしました。
塩、コショウ、レモン、白ワインビネガー、バルサミコ酢、バージンオイル
オーロラソースとシブレットをトッピングしてバスサミコのソースを流しました。
ガーリックトーストに乗っけてもよいですよ。
小さめのセルクルを使って¥400にまとめる事ができました。


girishacheese.jpg
ギリシャ風のチーズケーキ
シンプルで素朴なところが受けているようです。
その昔オリンピコの選手たちがスタミナ源として食べたんだとか・・・・



セロリーのマリネー
茹でたセロリーをマリネー液に漬けて一晩置いて仕上げます。セロリーを皿に盛り、
湯剥きしたトマトを角切りしたものをマリネー液とあわせこれをソースとして
セロリーにかけアサツキの小口切りを散らします。
マリネー液は玉ねぎの微塵切り、アンチョビ、ケーパー、フレンチマスタード
白ワインビネガー、塩、コショウ、オリーブオイルを合わせます。
イタリア人は野菜好きでほんとに上手に食べるんですよ。


サルシッチャSALSICCIA

イタリアの食卓でもっとも身近なソーセージは、サルシッチャでしょうか?

一般的には豚挽肉を使い、さまざまなスパイスで味付けされます。

もうお分かりですね、「僕がもっとも身近で」と言ったわけを・・・

味付けだから簡単に調理できるのです。

たとえば野菜と一緒に串刺ししてカミーノ(暖炉)で焼けば田舎風フェスタ

(お祝い)料理。ほぐしてちょっと炒めればパスタの具にすることだって

簡単らくちんです。

もちろん煮てもいいですよ。

また、同様にほぐしてクリームチーズを塗ったパンに乗せて軽くオーブンで焼けば

ブルスケッタ(トーストしたカナッペ)の一丁あがりです。

肉と脂、そしてスパイスの絶妙なハーモニーこれこそがサルシッチャです。

一般的には先ほど言ったように主原料は豚肉ですがまれには猪を使ったものもあります。

新鮮なサルシッチャを食べたければ信頼できる肉屋さんで買うのが基本だそうで。

私の友人によればですが。サルシッチャに限らず、イタリアの女性は「料理の第一歩

は肉屋さんと懇意になること」と母親から教わるのだそうですよ。

余談ですが,なんだかんだ言っても、友達のうちに

遊びに行くと、たいがいお母さんか料理の上手なお父さんが

出てきて簡単なパスタなんかを作ってくれることが多かったような気が・・・・

まあいいかそんなこと

ではでは今日はこの辺で・・・アリベデルチArivederci





ロールイカとグリーンピースのトマト煮込み
グリーンピースを市場で見かけたのでロールイカとあわせてトマトでにこみました。
このまま前菜としてもよし、又パスタソースとして転用する事もできます。
その起源は定かではありませんがエジプトではツタンカーメンの墓からも出てきています。
又ヨーロッパでもあの皇帝ナポレオンの好物だったとか
聞き及んでいますし。付け合せにしたりスープにしたりとよく使われています。
そのうち当店でもポタージュ・リエとして出したいと考えています。


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優しさのブイヤベース

yasasiibui.jpg
優しさのブイヤベース登場です。本来的なインパクトはありませんが

もっと上品で繊細で且つ安価に提供できるように工夫されています。

実際にこちらのほうが 手間を掛け神経も使っています。それは白身魚を湯引きしたりえびの

クルネをボイルして蒸したりすることから始まり手を尽くしています。ぜひお試しいただきたいと

思います。






siroebi.jpg
白えび
浜にいったら白えびが並んでいました。春なんですね!!

世界中いたるところに生息しているらしいけど、つまり日本だけではなくインド洋だったり

ヨーロッパ海域なんかでも・・・・・・・・・・しかし実際に漁として成立しているのは

富山湾だけらしいのです。例の「あいがめ」と呼ばれている深場40m〜300m

が漁場となっているのだとか。富山ではお刺身にしたりすしねたにしたり、あるいは

かき揚げにしたりするそうです。

当店ではにんにくオイルソースのパスタにさっと絡めていただきます。

そうそう白えびの隣にこれまた珍味「のれそれ」なんていうものも、ほとんど透明で

水の中に寒天が浮かんでいる様です。これは実はあなごの稚魚で甘みがありやわらかい

のですが弾力があります。地方によって呼び名が違うようですが高知では「のれそれ」

と呼んで酢の物で食べることがおおいようです。さらにビニール袋に入れられ生きた

素魚(しろうお)が売られていました。新潟では「いさざ」なんて呼んで踊り食い

で有名ですけど。

ヨーロッパではうなぎの稚魚(しらすうなぎ)が食べられ今はあまり目にしませんが

昔は缶詰で日本にもはいってきていました。

イタリアでは卵とじみたいにして食べていました。



オリーブ4種
最上部の3ケがブラックオリーブ
左中段3ケが種抜きのグリーンライプオリーブ
右中段2ヶがグリーンオリーブ種ありラージサイズ
最下段4ヶがカラマタオリーブ
karamataolive.jpg
カラマタオリーブはギリシャ産カラマタ種で色は紫がかった黒とでも言ったら良いのでしょうか。
ちょっと一般のオリーブと製造方法に違いがあります。木で完熟したオリーブを食塩水の中で
発酵熟成させた後ワインビネガーで調味します。一般のオリーブの倍くらいの値段ですが
ヨーロッパでは根強い人気があります。

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スパゲッティ・アッラ・プッタネスカ
はそれぞれ個性的な4種のオリーブとアンチョビ、トマト、ケーパー、オレガノ、フレッシュイタリアンパセリ
の香りが渾然として「あ〜イタリア」って強く感じることができるメニューです。


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イタリアの台所その1

いきなりですがイタリアの男はケッコウ料理好きです。仕事場で「俺ならあれはこんな

風に調理するぜ」と誰かが言えばほかの誰かが「いいや俺ならこうだ」などといい始める

のです。あるとき友人が自宅に招待してくれたのですがそのとき誰が食事の準備をするの

聞いたら「今日はパパが作ってくれるっていってたよ。うちのパパは

料理が上手だから。」とのこと。確かに友人の言うとおり食べてみるとおいしかったの

です。いつも家庭での料理を見ていると台所にまな板が無かったりするのです。それは

必ずしも、まな板が無いのではなく、どこかにしまっていて使わないとか、あったのだけれど

何所に行ったかわからないとか、なかにはまったく無い家庭もあるようです。まあ日本でも

最近はまな板も包丁も無い家庭があるということを聞きますけど!

しかしイタリアでの事情はちょっと違っていて、そういう無い家庭が料理を作らない

とかできないのではなく必要としていないのです。


皆さんもTVなどで見たことがあるかと思いますがほとんど野菜は手の上で

鍋の中にきりおとしてしまうからです。魚は魚屋さんで切ったり削ぎ切りに

してもらうとか肉は肉屋で切ったりメンチにしてもらうため必要ないというわけです。

ですからたとえば玉ねぎの微塵切りなどでも、くし型に切った玉ねぎをテーブル

ナイフで横方向にカットしていくというもので当然私なんかには微塵切りには

見えません。しかしそんな小さなことにこだわらないのがイタリアらしいところで

もあるのです。

当然このときに使われるナイフは切れ味の限りなく?悪そうなギザギザの歯の付いた

ものが重宝がられます。魚の頭や尾を落とすときにはハサミが大活躍です。

チョッキン、チョッキンと切り落としてしまえばいいのですから。

以前にも言ったことがありますがイタリアでは特に大きな魚マグロやカジキ

のようなものは切り身にしますがほとんどの場合丸ごと使うことが多いのです。



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ペコロスは見た目も可愛く、シチュウや付け合せなどによくつかいます。
ですが・・・・その実力は見かけに反していて・・・・
驚いたことに本当はかなりのちからもちなんです。
ペコロスは小さいがゆえに甘みが強く血液をサラサラにしたり中性脂肪を抑えたりするちから
も実は大きい玉ねぎよりも強いのです。
こんなやつをほっとく手はないのでいっぱい食べちゃいましょう





体に優しい「安らぎのスープ」第8弾!!

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グリーンアスパラガスのポタージュ・リエ
このシリーズに入って初めてベシャメルソース(一般に良く使われているホワイトソース)

を使ってつなぎました。アスパラは袴などを取り除き十分に掃除します。

その後ゆっくりと蒸し炒めしてからヴィヨンで煮込みます。これをミキサーに掛け

戻します。一方でベシャメルをヴィヨンで伸ばし、裏ごしを掛けアスパラのなべに合わせます。

ヴィヨン、牛乳などで好みの濃度にして塩コショウで味を調えます。

やはり決めてはヴィヨンかな?とよい材料を使ってきっちりとしたものをとりましょう。


お正月料理のTake out としてつくりました。

今年はお正月料理のオードブルのTake out として使った料理アイテムから
二つ紹介いたします。左側がシーフードのマリネー皆さん良くご存知の街
水の都ベネツィアでよく見かける前菜です。何せ海の中にあるような街
ですから魚介を使ったメニューが多々あります。イカ墨のパスタなんかもそうですし。
右側が私の手造りチーズです。これはガーゼを被っている状態なので
ガーゼを取って使います。今回はガーリックトーストにこのチーズを縦にスライス
して乗せていただきます。
更に今回良く出てくれたものに鯛の塩釜とチキンの塩釜イースター風があります。

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詳しくはをご覧くださいませ

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   ドライトマト


イタリア語ではポマドーリ・セッキといいます。 完熟トマトを半分に切り

塩を振ってから天日干しにしたものです。夏に実ったトマトを一年中食べたい。

そんな昔の人の思いを感じさせる保存法なのです。必要なのは強い日差し。

だから事実上南部でしか良いドライトマトは出来ないのです。        .

ホントに時には過酷なまでに強い南部の太陽の味がするとおもいますね!

またドライトマトはイタリアのPizzecheria ピッツェヶリア(総菜屋)

の粋なアイキャッチなんです。

pizzecheria.jpg

ドライトマトは結構お高い食材なので、当店ではプティトマトが安く

出回るとまとめ買いして自家製を作ります。オーブンをつかってね!セミドライですけどね。

もちろんイタリアで一般に使われる品種はコクのあり、水気の少ない品種で

なすのような細長い形をしたトマトを使います。最近では日本でもスーパーで小袋に入った物を見かけるようになりました。


あっ、それから普通は乾燥したままじゃたべませんよ。

お客さんは買って帰ってからオイル漬けにするんです。

では参考までにドライトマトの扱いを説明させていただきます。

参考にしていただけれが幸いです。
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・・・・では、オイル付けのRicetta・・・

Ingrediente  (材料)                               .
乾燥のドライトマト                     .
60℃くらいのお湯                    .
ローズマリー、ケーパー、ニンニク、唐辛子、各適量.

・Preparazione (作り方)                             .

1・60℃くらいのお湯にドライトマトを30分くらいつける。
2.・洗って塩気を取る。                   .
3・ローズマリー、ケーパー、ニンニク、唐辛子などと .
一緒にオイルにつける。

4・2ヶ月過ぎてからがたべごろ。            




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イタリア料理ってよく分からないのですが大丈夫ですか?   .
どんな注文の仕方をしたら良いのですか?






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