Chiacchirata(雑記ノート)
3. イタリアの生活、歴史、出来事、経験、の「あれこれ」


ヴェローナVerona       イタリアの春       新しく古いイタリアと日本の関係

リナシメント(ルネッサンス)のアーティスト達の紹介        イタリア美術探訪


2. イタリアの生活、歴史、出来事、経験、の「あれこれ」 に戻ります



ヴェローナVerona


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ヴェローナその1

古代ローマ帝国の植民地にその起源をたどるヴェローナはアルプス以北の

国々とローマ、ヴェネチア、ミラノを結ぶ通商路の交差点に当たることから

交易の地として繁栄して来ました。我々日本人には「ロメオとジュリエット」

の街としての方が分かり易いのかも知れません。今日においては北イタリア北東

部の農作物、畜産品の集散地で新鮮で美味しい食材が集まりグルメの街として

の評判がたかいのです。

ローマ時代公共広場(フォロ)だったエルベ広場。現在は中世からバロック期

に掛けて造られた建造物に囲まれている。


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(円形競技場アレーナ)                   ( 野外オペラのコンサート場として)

2万5千人もの観客を収容できる円形競技場アレーナもローマ時代に造られた。

夏季には野外オペラのコンサート場としてつかわれているようです」

そして小腹のすいた時にちょっと食べる今で言うファストフードとして

厚めのパンにプロシュート・コット(加熱調理したハム)をはさんだフォルチョット

丸いパンにプロシュート・クルード(生ハム)をはさんだカモーリは

良く食べられます。まあ定番といったところでしょうか。



ヴェローナが大変なことに   その2

その昔イタリアがまだ都市国家だったころ、日本の歴史で言えば戦国時代のような時代ですが、ローマ教皇派

とローマ皇帝派に別れ戦いを続けていた。又なかには一つの街の中で教皇派と皇帝派が反目しあっていたところが

あったという。その一つがヴェローナで二つの家が対立している中でロミオとジュリエッタの物語がうまれたのです。

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そんな時代の中で権力や家柄を越えて愛を貫こうとした二人の舞台である町が今は世界中の観光客を集めています。

そしてここからが興味深いところですが世界中の恋に悩める若者から恋愛相談の手紙がジュリエッタにとどいている

と言うのです。それに対してボランティア有志がジュリエッタの秘書と言う肩書きで返事を書いているとのこと。

聞くところによると始まりは多分観光客の一人がジュリエッタの棺跡(観光名所となっている)

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に悩める自分の恋愛相談の手紙をおいたことで、それを読んだ市のお役人がその深刻な内容にとてもほって


おけなく思い ジュリエッタとして返事を書いたのがはじまりなんだそうです。

あとはもうお分かりでしょうがそれがうわさとなり世界に広がり恋愛相談の、あるいは悩める思いをしたためた

手紙が次々とベローナに届いているということです。現在はボランティアが有志を募りプロジェクトチームを組み

ジュリエッタの秘書として 返事をかきつづけているようです。


※  お断りしますが実は僕は仕事の都合上何度もこの街中を通っていますがいつも通過するだけでじっくりとこの
 
歴史的街を観光したことはありません。今となってはほんとに残念なことですが・・・したがって今回ここで使わせていただいた

画像は当時買っておいた絵葉書からほとんど拝借しております。ご容赦下さいませ。

カメラを持っていなかった当時・・・・よく絵葉書は使うためではなく自分の記憶のために買っておいたものです。






イタリアの春

日本人は春が好きです。でもイタリア人だって春が大好きなんです。

イタリアも日本と同じく縦長で地方によってずいぶんと気候がちがいます。

それでも春は路肩のレンギョウの花から始まり、 新潟ににていますね!、 僕でも、春の訪れを感じていました。

3月になって気温も上がり、軽装になりまたたく間に、回りに花々が見え始め、たんぽぽや、

意外なことにミラノでは桜も咲きますしモクレンなどでいっぱいです。

また、春を呼ぶイベントと言えば・・・・・

イタリアでPrimaveraプリマヴェ-ラ(春)と呼び親しまれる自転車競技(ミラノ〜サンレモ)は、1907年

に第1回大会が開催されたのClassiccisimaクラッシチッシマ(クラシックの最上級)。今年で103年目かな?たぶん・・・

を迎えるクラシックの中のクラシックだ。自転車はとっても盛んな競技なんですね。

こんなに各国からエントリーされるような大きな大会ではなくとも各町々でさまざまな大会がもようされます。

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あるいは年中行事といえば・・・・・パスクァ(復活祭)ですよね!!

パスクァは、イエス・キリストの復活を祝う、毎年春分を過ぎて最初の満月の後の日曜日は

家族で集まってごちそうをいただき、色とりどりに装飾された卵をプレゼントし合

います。指輪などを仕込んだ特製チョコレート卵を用意して、恋人や奥さんを大喜びさせる男性もいるわけです!

卵は復活と誕生を象徴する縁起物なんです。   (更なる詳細はこちら)

ご存知の方もいらっしゃるでしょうが当店も卵にちなんだ料理がありますよ。丸ごとチキンの塩釜がそれです。


もうひとつ、イタリアで春といえば、3月8日の「ミモザの日」。

そう、皆さんよくご存知の「ミモザサラダ」のミモザです。ミモザとはオジギソウ属の植物の総称ですが

男性から女性への感謝を表す日で、道行く女性は誰もが黄色いミモザを受け取るのです。

小さいけれど愛らしい花を胸に飾った女性たちは、きらきらと輝いてみえるんだとか。

ちょっと日本ではなじみがないですけどね。

春ならではの食材は、アスパラガス、アーティチョーク、それに新鮮なリコッタ・チーズやラム肉など・・・・

当店で春メニューと言えば

1:  シラスとブロッコリーのスパゲッティ           2;  キャベツと生ハムのスパゲッティ
3:  キャベツとメークインのスパゲッティ         4:  焼きネギとタプナードのスパゲッティ
5:  カスベのトマト煮込みソースのスパベッティ   6:  スモークサーモンとほうれん草の生クリームのスパゲッティ
7:  ホタルイカのスパゲッティ           8:   ヒイカのスパゲッティ
9:  キャベツのマリネー生ハム添え    10:  グリーンアスパラのミラノ風
11:  イイダコのトマトに込み                              .
などが当日ごとに季節メニューとして登場しています。





新しく古いイタリアと日本の関係

僕たち日本人が意識することなく普通に使っているものの中に実はイタリアと関連するものが・・・

たとえば一週間を7日とする考え方。その起源は古代バビロニア、ユダヤ教から来ているもので、

実は、月の満ち欠けする期間の1/4に相当するものです。これを現在皆さんが使っている月火水

木金土日のように呼ぶようになったのはギリシャ人やローマ人の影響で紀元前2世紀ごろに始まった


のだとか? ローマ人はギリシャ神話の神々をラテン語風に変えて、神話をもローマ化しました。 

その後ローマ人によりキリスト教とともにヨーロッパ中に広まったわけです。 

ですからラテン語を起源とする言語を持つ国ではほとんど同じ様なスペルや発音をもつようになった

のだと思います。


.
下の曜日表を見ると英語にもその痕跡を見ることが出来ると思います。

イタリア人は一週間をどう呼ぶのかと言うと・・・

曜日表

日本語  イタリア語曜日      そのイタリア語源        神話の曜日対応英語表記
       
月曜日  lunedi ルネディ・・・・・・・・luna  ルーナ (月) +di             .
火曜日  martedi  マルティディ・・・・・・marte マルテ (火星)+di    マース(英) .
水曜日  mercolediメルコレディ・・・・mercurio メルクリオ(水星+di   マーキュリー(英)
木曜日  giovedi ジョベディ・・・・・・giove ジョべ  (木星)+di  ジュピター  (英)
金曜日  venerdi ベネルディ・・・・・venere ベネーレ(金星)+di    ヴィーナス (英)
土曜日  sabato  サバト (安息日)・saturno サトゥルノ(土星+di              .
日曜日  domenica ドメニカ(主の)・dominica ドミニカ +di・・・・soleソーレ(太陽)+di  .

のようになっていて曜日は基本的に 語源+di からなっています。

またイタリア美術探訪でも出てきましたが「ボッテチェッリ」の「ビーナス誕生」はイタリア語では

「Nascita di Venere」ナッシータ ディ ヴェネーレで上に記述した神話の英語表記の


ヴィーナスと一致します。    平原綾香さんが歌っている「ジュピター」

はもちろん英語表記で木星を意味して更にギリシャ神話のゼウスを指すことにもなることが

お分かりになると思います。   おもしろいですね!!

あるいは音楽用語にいたってはほとんどイタリア語ですよ。

Forteフォルテ(強く)  Fortessimoフォルテッシモ(最高に強く)


Pianoピアノ(弱く)   Pianissimoピアニッシモ(最高に弱く)

Ancoraアンコーラ(アンコール)   Bravoブラボー(よくやった!)などなど・・・・・・

更に話は変わって

日本最初の紙幣をデザインしたのは確かイタリア人だったと思いますけど。

・・・・・とまあ新しく古いイタリアとの関係はいがいにわれわれ日本人

の暮らしの中にとけこんでいたのでした。





前回のリナシメント(ルネッサンス)におけるアーテストたちの紹介ということで・・・・・

私は特に芸術に強い興味を持っていたわけではありませんが、イタリアではごく日常

的に展覧会が開催されていたり町で通路に絵を描いていたりしていますので

特段詳しい知識を得ようとしなくとも結構なんとなく記憶に残ってしまうのです。

僕の友達も絵が好きで良く絵を描いていまして、見せてくれていました。

さて、15から16世紀にかけて古典的作品が見直される気運が高まり

力の有るロレンツォ・メディチのような君主が芸術を庇護すること

になるのはよくしられていることです。

ほんとにたくさんの芸術家が活躍しましたが日本で有名な人名をあげますと・・・・

サンドロ・ボッテチェッリはメディチ家の依頼 を受け

「ヴィーナス誕生」「プリマベッラ(春)」ウフィッツィ美術館蔵などを製作しました。




16世紀になると勢力の衰えた貴族に代わって皇帝や法王が彼ら

芸術家の後押しをすることになります。

さてさてお待ちかねこの時代になると天才と言う名がこの人ほど

ふさわしい人はいないと思いますが、ダ・ヴィンチが活躍します。

誰もが知っている「最後の晩餐」確かミラノのサンタ・マリア・

デッレ・グラッツェ教会に友達に連れられた行ったのは覚えています。





でも残念ながらその時の印象は記憶にないのです。幼かったんですね

きっと・・・別な方面に気がいってたんですね。今から考えると間抜けな話です。・・・・・

ご存知のように彼は絵画にとどまらず、工学、建築学、天文学など

あらゆる学芸の分野で才能をはっきしたようです。

そうそうモットたぶん有名な絵画がありましたっけ、あの「モナ・

リザ」さまざまな技法やなぞを今も見る人々に与え続けています。

しかし、残念ながら彼女(モナリザ)は現在フランスのルーブル博物館で人々を楽しませています。


そしてこの方も日本では超有名人ですね。

ミケランジェロは詩人であり、建築家や彫刻家でもあります。

バチカンのサン・ピエトロ寺院に入ると入り口すぐ近くに「ピエタ」をみることができます。



あるいはフィレンツェ・アカディミア美術館の「ダヴィデ」

なんかも有名ですよ。  街中にもありますが、もちろんこちらはレプリカです。

彼は彫刻家として最も良く知られていますが、偉大な画家としても

その足跡をのこしています。たとえばシスティーナ礼拝堂の

「天地創造」と「最後の審判」はよく取り上げられます。

ラファエッロの作品は「聖母の結婚」ミラノ ブレラ美術館蔵

「小椅子の聖母」フィレンツェの宮殿蔵でその才能を発揮したのだとかいうことです。





さて今回はイタリア美術探訪といきましょうか。

何せ国自体が美術館みたいなお国イタリアですが。その遺跡や美術館など、主要な

ものだけでも数え切れないほどの名所があります。
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エトルリア文明やローマ帝国期の印象的な建物のほか、ロマネスク様式、ゴシック様式

リナシメント(ルネッサンス)からバロック、新古典派から未来派と、あらゆる時代

を代表するような優れた建築物や美術品・・・・が世界を魅了してきたのです。

(数字はケッコウアバウトかもしれませんので「そんくらい」くらいの気持ちで

考えてくださいね)


ローマの芸術は紀元前2世紀に始まったと聞いています。

いろんな分野があったとされていますが、もっとも優れたものはやはり

公共建築だと思います。 始めはギリシャ建築の模倣に過ぎなかったのですがその後

革新を加え、たとえばアーチをつけるとか、新しい趣向を凝らすとか・・・・・・

それはつまり神殿、劇場、大浴場(カラカラ浴場など)、コロッセオ、凱旋門等
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などに現れています。大浴場に関しては以前にも書きましたがヨーロッパ各地に

その痕跡や言語などが残っています。僕が直接行ったり入ったりしたものといえばハンガリー

の大浴場でしょうか。ハンガリーの紹介の部分でご覧ください。8月11日  温泉

※申し訳ございません作業の不手際で文章がどこかに飛んでしまいました。


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